障害年金の配偶者加算

文責:所長 弁護士・社会保険労務士 武田彰弘

最終更新日:2023年07月13日

1 配偶者がいる場合、障害年金の受給額が増えるかもしれません

 障害年金の受給額は、基本的に障害の程度によって決まります。

 しかし、一定の条件を満たしている場合、障害年金の受給額がさらに増えることがあります。

 その1つとして、配偶者加算というものがあります。

 ここでは、障害年金の配偶者加算について、ご説明します。

2 配偶者加算の条件

⑴ 障害厚生年金を受給する場合であること

 障害厚生年金は、初診日に厚生年金に加入していた方が、受給できる年金です。

 他方、初診日に厚生年金ではなく、国民年金に加入していた場合は、障害基礎年金を受給することになります。

 配偶者加算は、障害厚生年金にしか加算されないこととなっているため、障害年金を受給する方が、初診日に厚生年金に加入している必要があります。

 

⑵ 障害の程度が1級か2級であること

 配偶者加算は、障害の程度が1級か2級の場合のみ、適用されます。

 

⑶ 配偶者が65歳未満であること

 配偶者の年齢について、65歳未満であるという制限がありますので、注意が必要です。

 

⑷ 生計維持関係があること

 生計維持関係とは、簡単にいうと配偶者の所得制限です。

 つまり、配偶者が多額の所得を得ている場合は、配偶者加算はされないという決まりになっています。

3 事後的に手続きをすることで、配偶者加算がなされることも

 配偶者加算は、障害年金の申請時点で、条件を満たしていなければならないわけではありません。

 例えば、障害年金の申請時には、結婚していなかったものの、障害年金の受給中に結婚をしたというような場合であれば、事後的に障害年金の配偶者加算がなされる場合があります。

 その場合、「障害給付加算額・加給年金額加算開始事由該当届」を提出する必要があります。

4 事実婚の場合でも、配偶者加算がなされる場合があります

 法律上の婚姻関係にはない状態、いわゆる事実婚状態であっても、配偶者加算によって、障害年金の受給額が増える場合があります。

 ただし、婚姻関係は戸籍謄本で簡単に証明できますが、事実婚であることは、証明が容易ではないため、様々な資料を集める必要があります。

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